男という名の絶望

男だったらこうすべき。

男だったらこれが出来て当たり前。
 
"男らしく"ありたい
でも"男らしく"生きられない。
 
自分の中にある"こうすべき"に縛られて
追い詰められていく男達
 
"男らしさ"というのは便利なツールだ。
男を操ろうとする誰かにとっては。
 
誰か、とは
男らしくない男に"男らしさ"を売る商売人
"男らしさ"をエサに男を動かそうとする女や上司
 
特に"女らしさ"に縛られたくない女達が
男に対して"男らしさ"という縛りを掛けた上で批判
を行いダブルバインドを行って来たりする。
フェミニストが"女らしさ"から開放を声高に叫んでも
男が胸の中で憎悪と反発心を募らせるのはこの為だ。
 
そんな中で素直に"男らしさ"を追求しようとする
男達は心を病んで行く。
 
弱音を吐く事は"男らしく"ないから言わない。
泣くことも出来ない。
 
自分自身が苦しい思いに蓋をしているから
他の男の苦しさも認めない。
そして"男と言う名の病"は存在しているのに
存在していない状態になる。
 
そんな"男らしさ"に苦しむ人達にとって本書は
心を和らげてくれる。
苦しみに寄り添ってくれる誰かがいる。
理解しようとしてくれる誰かがいる。
同じように苦しんでいる誰かがいる。
というだけで心が楽になります。
 
 
なんか生き難い、と思っている人は一読してみてはどうでしょうか。