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「君の名は」が最高だった。

そもそも新海誠監督の映画をまともに観たことはないのにジメジメした恋愛映画を作るイメージで敬遠していた。

恐らく予告を観てそう思ったのだろう。

今敏、細井守は結構好きだったのはそこまで恋愛が前面にくる作品ではなかったからだと思う。

本作を観たのはたまたま時間が空いていたからで、ホントはスーサイド・スクワットを見ようと思っていた。

観る気はなかったので軽くレビューを読んだらディザスタームービーであるらしい。

予告編だけは観ていて「高校生の男女が入れ替わるのか~、ツマンなそ~。」と思っていた。

 

で、たまたまタイミングが合ったので「ツマンなそ~」と「ディザスタームービー」がどう繋がるのか観てみたら

 

傑作だった。

 

始めは主人公はナヨナヨしたオタク系男子、というアニメオタクが好きそうなキャラクターかと思っていたが、弱いのに喧嘩っぱやい奴ということで好印象だし、

ヒロインが神社の巫女で「うわ~出た!オタクの願望的女子!エロゲーかよ!」という目線で観ていたらその妹が「お姉ちゃん"それ"を売って東京行きの資金にしようよ。メイキング作ってさ。絶対売れるよ。」というセリフで監督、分かってるね!と好感度が上がって気にならなくなる。

"それ"は映画を観て確認してほしいけど。

「オタクの願望的女子かよ!」等の気持ちをスッと解消してくれるのを「抜けが良い」って言うのだろう。

男女入れ替わりの場面もテンポが良くて楽しい。

 

 ヒロインが流れ星を見つめるシーンからの物語の転換もガラッと雰囲気が変わってストーリーを締めてくれるし、終盤のヒロインとその友人達の企てもタイムリミットに終われる緊迫感と、「何かやってやろう」という高校生のイタズラ心がワクワクする感じが相まって疾走感があって良い。

転んだ時の掌の文字は、

 

ずるい。

 

の一言だ。凄く良い意味で。

ラストまでダレる事なく観る事が出来、非常に面白かった。

 

シン・ゴジラではリアルな3.11をゴジラを通して描いていた。

本作の流れ星が描いているのは3.11だけではない。チリの大地震、フィリピンの大津波など世界の災害全てを描いていると思う。

そして「あの時ああしていれば大切な人達を助ける事が出来たのに」と生き残ってしまった人達の心に残る作品だと思う。

そういう意味では世界的に普遍なテーマを持っている。

 

こうであって欲しい、という思いが詰まっていたし、ひとつの映画としても上手く成り立っている。

 

3.11を正面から語れなくても、ゴジラや本作を通じてあの頃を語る事で癒されるモノがある。

という意見を聞いた。

あの頃の映画は他にもあるけれど多くの人がどこかで語れるタイミングが今なのだと思う。