ヒトラー最期の12日間

帰って来たヒトラーを観て

改めて自分がヒトラーの事をよく知らない事に
気付き、改めて本作を観ました。
 
二部構成になっているため、
途中でDVDが壊れてるんじゃないかと思ったけど
ただ前半が終っただけでそうじゃなかった。
 
今までこういう重い映画は避けて来ましたが
30を越えると社会的な作品がより身近に感じます。
 
観てる途中、ヒトラーも周囲の人達も
戦争が負ける事に気付いていながら何故終わらせることが出来なかったんだろう、
と思ったけどヒトラーを始め、軍部も国民も
アーリア人の復興という大きな物語に取り憑かれていたんですね。
その原因は第一次世界対戦に負けた事、更にそこに至るまでの歴史があって…。
 
最後までヒトラーに忠誠を誓う兵士は敗戦を知ると自決。
ゲーリング夫婦は自分達の幼く無邪気な子供たちを毒殺して自決。
 
誇り高さなのか、軍事裁判で負ける事が分かっているからなのか…。
 
敗戦のドサクサに紛れて気に入らない人間に
非国民のレッテルを貼って殺し合う国民。
 
無邪気に敗戦国の物を弄ぶ戦勝国の兵士達。
 
これは敗戦直後の日本の物語でもあるのですね。
限界の中で生きる人達のドラマ、長い作品ですが観て良かった。